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norinori URL 2009-08-13 (Thu) 22:52

ドキドキしながら読んでいました。
旅行先で求婚なんて素敵ですね、しかも指輪まで用意されて…
彼女さん、すごく喜ばれたんじゃないでしょうか(^^)
これでyokeyさん達も、夫婦の仲間入りですね☆

ちなみに、私も色んな場面で死亡グラフ立ててます(笑)

yokey URL 2009-08-14 (Fri) 08:56

ありがとうございますー。
結婚って、初めてのことばっかりなので、面白いですねえ。
一つ一つ楽しみながら先に進みたいと思う次第でございます。

> ドキドキしながら読んでいました。
> 旅行先で求婚なんて素敵ですね、しかも指輪まで用意されて…
> 彼女さん、すごく喜ばれたんじゃないでしょうか(^^)
> これでyokeyさん達も、夫婦の仲間入りですね☆
>
> ちなみに、私も色んな場面で死亡グラフ立ててます(笑)

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Still Live

死亡フラグ、というものがある。
ご存知の方も多いと思うが、映画や小説、漫画、ゲームなどの中で使用される、「この人、死にまっせ」という予告、伏線、ドラマツルギーのことである。
有名なものとしては、
「もう大丈夫だよ。全部…全部終わったんだ」(B級ホラー映画)
「つまり、この中に犯人がいるってことじゃないか!危なくて一緒にいられるか!わしは部屋に戻るぞ!」(ホテル系推理物)
「貴様がジャック・バウアーか?」(24時間営業ドラマ)
などが挙げられる。
もちろん台詞を喋らなくても死亡フラグが立ってしまうことはままあって、例えば戦闘中にここは任せろ的な笑顔で親指を立てる、ホラー映画であるにもかかわらず女性といちゃつく、デューク東郷の背後に立つ、などは死亡確率が高い危険行為である。またハリウッド映画では、スクリーンにスティーブン・セガールが現れた時点で、登場人物の半数以上に死亡フラグを立てることが義務付けられている。
こうした死亡フラグの中でも最もクラッシックかつエレガントな例とされているのは、「俺、~が終わったら、彼女にプロポーズするんだ」という文句である。
~の部分にはもちろん「この戦い」とか「あの勝負」とか「ラーメン屋のアルバイトが腕を振るった、トラフグ中心のディナー」とかが入るのである。
で、この台詞を口にした登場人物は、大抵の場合、死ぬ。
なぜ死ぬのかというと、「ウソだろ…幸せになるはずだったあいつが…」的なシーンを作りやすいからであり、「この戦闘が終わったら、彼女にプロポーズするんだ」⇒「勝ちますた」⇒「結婚しよう」⇒「わーい!」みたいな展開を潔しとしない人たちが好んで用いるからである。
伏線というにはあまりにわかりやすい伏線ではあるが、そもそもそれ自体を目的として物語上に配されたイベントなので、見ている人も「なんだよ、見え見えじゃん」などと言わず、大いにこれを楽しむべきである。

で、話は突然個人的なことになるが、6月の初めぐらいにわたくしはあることを思いついた。
自室でひとり冷やし中華を食べ終わり、ティッシュで鼻をかんでいる時のことであった。
それはあまりにも唐突で非現実的な行為であるような気がしたけれど、実際に「そろそろ結婚でもしてみっか」と口に出してみると、それほど悪くないアイデアのように思えた。
わたくしはティッシュ(鼻かみ済み)を指先でもてあそびながら、「でもそれだけじゃねー、なんか盛り上がりに欠けるっつーかさー。ねー?」とテーブルの上のマトリョーシカに話しかけ、麦茶を一口飲んだ。
なんか、もうひとつ足りないような気がしたのである。
普通であれば、ここで気の利いたプロポーズの手法でも考え始めるのであるが、なぜかわたくしの思考はそちらへと向かわなかった。そして、プロポーズという言葉から想起せらるる一つの台詞、件の死亡フラグに心をとらわれてしまったのである。
で、様々なことを勘案したわたくしは、悪くないかもしれん、と思った。むしろやってみるべきなんじゃないか、と。
結婚するということは、一家の大黒柱になるということである。
大黒柱になろうという人間が、いちいち死亡フラグぐらいで死んでいてはいかんのではないか。
100個ぐらいの死亡フラグ、これをやすやすと退けて泰然自若、これこそ嫁をもらうに足る存在なのではないか。
わかりました。やりましょう、そういうことなら。
と、わたくしは膝を打って立ち上がった。
彼女とは一ヶ月後にタイ旅行に行くことになっている。プロポーズはそこですればいいとして、それまでに死亡フラグを立てまくったろ。林立させたろ。わたくしはその危機的状況をサヴァイブし、見事な大黒柱へと化身するのである。大魔神みたいに。プリキュアみたいに。
意を決して振り返ると、視線の先にはごみ箱。
これが第一の死亡フラグになることは、直観的に理解できた。
わたくしは手の中のティッシュペーパー(鼻かみ済み)を握りしめた。
そしておもむろに「このティッシュがごみ箱に入ったら、タイで彼女にプロポーズするんだ」とひとりごち、ゆっくりと手の中の白い塊を投擲した。
それは美しい弧を描いて宙を飛び、ごみ箱の外壁に当たって、かさりと地面に落ちた。
…予想外の展開であった。
死ぬとか死なないとか言う以前に、プロポーズできないことになってしまった。
だめじゃん。全然だめじゃん。
わたくしは無様に横たわったティッシュペーパーにすかさず駆け寄り、「今のウソ。練習」と呟いてからティッシュを取り上げ、再度席に戻ってそれを放り投げた。かさり。オン・ザ・床。
この後、ティッシュの回収と再投擲を繰り返すこと12回、やっとそれはあるべき場所に収まった。
危ない所であった。自分が不器用なことを忘れていた。もうちょっとでプロポーズをあきらめるところだった。
次からはもうちょっと慎重にやらねばならぬ。と考えながら、わたくしは額に浮き出た汗をぬぐった。
気がつけば窓から差し込む光はすでに斜陽。
部屋の外では、気の早い虫たちが夜の音で庭を満たし始めていた。

この日から、わたくしは不器用な自分でもプロポーズの可能性を除外されない程度にハードルを下げた死亡フラグを次々と立てて行った。
コンビニに寄っては「この店員がちゃんとお釣りをくれたら、タイでプロポーズするんだ」と念じ、「このカレーパンにカレーが入っていたら、タイでプロポーズするんだ」と誓った。
一度など、商談を終えて入った中華料理屋で天津飯をオーダーし、「ちゃんと注文のものが出てきたら…」などと思っていたら炒飯が出てきて焦ったけれど、直後におばちゃんが自主的に誤りを認めて事なきを得た。余っちゃったから炒飯も食べる?と訊かれたが、それは脂肪フラグである。
このようにして、一ヶ月間、わたくしが立てた死亡フラグは実に89にのぼる。
これが映画であれば、わたくしの死亡は確実である。そしてまた、これが映画であれば、だれも見る人はいないと思う。
でもこれで舞台は整った。
この一ヶ月間、激務に追われる、やたら蚊にさされる、ビールを飲みすぎるなどして死にかけたが、なんとか切り抜けてきたのだ。
後は死なずに求婚を終えればわたくしの勝ちである。
もはや死を恐れぬわたくしは婚約指輪を携えて彼女とともに海を渡り、南の島にたどり着き、求婚をした。
ついでに死亡フラグの話をしたら、彼女にものすごい怒られた。
もはやここまでか、と思ったが、命までは取られなかった。

そういうわけで、わたくしは今もこうして生きている。
もうすぐ戸籍に新しいメンバーが加わる。
とても素敵なことだと思う。
サンキュー。


RIMG1152.jpg
婚約指輪。
職人さんに頼んで、Leonard Kamhoutの指輪に石を入れてもらいました。

still_live.jpg
KEITH JARRETT/STILL LIVE

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norinori URL 2009-08-13 (Thu) 22:52

ドキドキしながら読んでいました。
旅行先で求婚なんて素敵ですね、しかも指輪まで用意されて…
彼女さん、すごく喜ばれたんじゃないでしょうか(^^)
これでyokeyさん達も、夫婦の仲間入りですね☆

ちなみに、私も色んな場面で死亡グラフ立ててます(笑)

yokey URL 2009-08-14 (Fri) 08:56

ありがとうございますー。
結婚って、初めてのことばっかりなので、面白いですねえ。
一つ一つ楽しみながら先に進みたいと思う次第でございます。

> ドキドキしながら読んでいました。
> 旅行先で求婚なんて素敵ですね、しかも指輪まで用意されて…
> 彼女さん、すごく喜ばれたんじゃないでしょうか(^^)
> これでyokeyさん達も、夫婦の仲間入りですね☆
>
> ちなみに、私も色んな場面で死亡グラフ立ててます(笑)

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